☆輝流side☆




その小さな背中を、

俺は何度も追いかけようとした。



しかし、

今の俺には不可能だった。



朝起きた時計った時、38度5分だった。

母さんには行くなと言われたけど。

俺は今日も、キミのもとへと行った。




しかし、俺はキミを傷つけた。

泣き叫ぶキミの本音を聞いたのに。





俺は、

何も出来なかったんだ。





「相変わらず不器用よねぇ。
呆れるんだけど?」

「・・・うるせーよ」



振り向くと、金髪の化粧が濃い女がいた。

こいつだ・・・郁美に嘘を教えたのは。




俺はそいつに近づき、胸ぐらを掴んだ。