上半身を後ろに反り、助走をつけて叫ぶ。 「海ーーー星ーーーーーくーーーーん!!こっちだよーーー!!!図書室~!!!」 あたしの声に、再び海星君の足が止まる。 よしっ、今度は聞こえた!! だけど、叫び過ぎて喉が痛い。 「って、あれれ?」 体が急にグラりとバランスを崩した。 窓のへりにお腹をぶつける体勢で前かがみになる。