自分や、周りを傷つけるだけ。


そう気がつた凪君は、よくしゃべるし、今まで我慢していた分だけ喜怒哀楽を爆発させているように見えた。


「俺、こいつと一緒に生きていこうと、思うんだ」


凪君は残ったほうの手で、アタシの手を握りしめた。


「許して…いや、違うな。


麻友はきっと最初から俺を憎んじゃいない。


だから…祝福してくれるよな?」



その時、暖かな風が部屋の中に流れ込み、アタシ達を包み込んだ。