アタシは一度立ち止まって振りかえり、大きくて真っ白な病院を見上げた。


この閉ざされた建物の中で、麻友ちゃんは今も生きている。


確かに呼吸をしているのに…。


どうか、その目を開けてくれないだろうか。


そして、隆吾へ向けて笑ってくれないだろうか。


そうすれば、きっとすべてがうまくいく…。