「あぁ。お前必死なのに下手すぎだから」


嘘…みたい。


ドクドクと心臓が暴れるのがわかる。


凪君がアタシの後ろに立って、指導してくれる。


その体温はほんの少しアタシにも伝わってきて、すぐ近くで聞こえる凪君の声に酔いしれる。


「で、わかった?」


「わかった…」


もうこのまま時間が止まってしまえばいいのにと、本気で思っていた…。