ビールを飲みながら、お父さんが眉間にシワをよせる。


「綾萌は今青春真っ最中なのよ」


お父さんの向かい側に座っているお母さんが、アタシの代わりに返事をした。


「なんのことだ」


「恋よ、恋!」


こそこそと話しているけれど、まる聞こえた。