「手前はずーっと、そよ香さんのこと覚えてますから!あ、でも、次は地獄になんか来ちゃ駄目ですからね!」 笑顔で送り出すチロが、いた。 笑う白いコウモリ。 地獄には不釣り合いな優しい住人。 「ありがとう、チロ……!」 「はいっ!」 さよならよりも、言いたい言葉を送り、チロが導いてくれた道を進む。 「なら、俺はーーどうすれば、そよ香のそばにいられるんだよ!」 断末魔にも近い声を背にしてでもーー