「帰ろう」 俊が鞄を持ち廊下に出る。 それに続き私も美麗も廊下に出る。 三人の中で一番最後に出た私。 急いで二人のもとに行こうとすれば そこには夕日に照らされる 絵になるカップルのような二人がいて、踏み出した足を引っ込めた。 私は、俊と付き合ってから 「いいな〜」とか「釣り合わない」 とかなら言われたことある。 けれど、 「お似合いだね」この言葉は 誰にも言われたことがない。 一番、言われたいこの言葉を。 誰からも、もらったことがない。