「.......上城君」 少し小さめになってしまった声を ちゃんも上城君は拾ってくれていて 私の方を向いてくれた。 「話があるの。 着いてきてくれない?」 上城君は、何も言わず私についてきてくれてひとまず安心した。 辿り着いた中庭。 もうほとんどの生徒が下校しているから、いるのは私達だけ。 風の音がいつもより大きく聞こえて、それがまるで私の心情を表すかのようで。 落ち着け。と心に言い聞かせた。