「せっかくの初Hだったのにあいつったらさ、あの最中にかかってきた電話に出たんだよ!?信じらんなくない!?」

「う、うっそー」


初エッチ!?

もうしてるの??

私まだバージンですよ。




「陽葵ちゃん!」

「…な、何?」


また違う子に話しかけられて、
私は無理やり笑顔をつくった。



私は常に本当の自分を押し殺している。
人が言ったことは絶対に同意するし、否定はしない。

面白くなくても笑うし
今みたいに作り笑いだってする。

こんな自分疲れるし全然楽しくない…


もっと自分を出せたらいいのに…

もっと自分と気の合う人と友達になれたら、こんな上辺だけの付き合いしなくてもいいのにな…


私の記憶は自然と中学3年の頃にさかのぼっていた……






『日本史の先生のマネやりまーす!はいー皆さん、おっはよー』

『ぎゃははは、似てるー』


休み時間

私たちのグループの騒ぎ声が
教室中に響いていた。


中学3の頃
私を含めた5人の女子グループと仲が良かった。

本当に仲が良よくて、
今までの人生で中3が一番楽しかったと思う。でも…



『それは納得できないよ!』

『あんたが納得できなくても周りはみんなそう思ってるって!』


5人グループの中にリーダーっぽくてみんなを引っ張ったり、
まとめたりするのがうまい2人がいた。

今更あえて名前は言わないけど、
仮に今はその2人をAとBと呼ぶことにします(笑)