「全面戦争ってなんだよ。めんどくさいよ。」


俺は、答えた。


元々は、小さな喧嘩がきっかけだったらしいがそれが、だんだん大きくなりあちこちで揉め始めたらしい。


俺は、馬鹿馬鹿しいと思っていた。


「このままだと豊成校の連中にいいようにされる。それでもいいのか?」


内藤は、そう言いながら苛立ちを隠せないようだ。


「なあ、相手は四十人は来るらしい。だけどこっちは三十人も集まらないんだよ。下手すりゃ半分だぜ。
だけど、こっちが少ないのに勝つって面白いし燃えるだろう。」


一雄が、興奮したように言うが戦国時代じゃあるまいしそんな事で俺は、燃えなかった。


いっそ相手の学校を燃やした方が興奮しそうだ。


いや、うちの学校でもそれは良いか。


うちの学校が、燃えて皆が逃げまどう姿を想像すると多少興奮してきた。