俺を『ふー』って呼ぶのは、理波ちゃんと二人しかいなかった。 ちっさな頃に遊んでいた、『せつな』、とその――。 「やーっと思い出してくれましたか」 刹那が笑った。 片目を細めて、軽く握った拳を口元に当てて。 子供みたいな表情を大人びた顔に浮かべて。 刹那。 「刹那! 何でっ? 何で知らないフリしてた!」 「ふーがなかなか思い出さないから、からかってみた」