白い闇に囚われてー刹那の風花ー【完】



「滝篠、俺って話しやすい?」



「は? 何だいきなり」



「いいから。俺って話しやすいとか、そういう『何となく』ってある?」



「何となくって言ったって……まあ、変なことに拘らない点、未渡は話しやすいけど」



「アウト! 違うんだよなー、そういう定まった理由があるのは違うんだよ。

もっとこう漠然としてて、科学的じゃなくて、心理的で――感情論的な何かなんだよ。刹那にあるのは」
 



そういう、摑みようのない雲みたいな感じなんだ、俺の中での刹那は。



「……ならわかってるじゃないか」
 



滝篠の声が、いつもと変わらず落ち着いていて、いつもよりも緩やかだった気がした。