白い闇に囚われてー刹那の風花ー【完】



「………」
 


ま、みんな楽しそうだからいっか。



「壱星」
 


すっと、滝篠教授が颯爽と壱星の前に立った。



改めて見ると、滝篠教授も背が高いなあ。
 



祖父の瞳。優しげ。



「お前は、お前だよ。一人の滝篠壱星として、生きればいい」
 


ぽむ、と孫の頭を撫でる祖父。



……こんな絵、俺も想像するしか出来ないんだよ、壱星。
 



滝篠教授は、祖父心に壱星の葛藤を知っていたのかもしれない。



俺は話していないけれど……誰にも縛られていない、滝篠壱星としての生き方を、と。
 




香坂が声を張り上げた。