白い闇に囚われてー刹那の風花ー【完】



でも、そうなるなんて保証はない。



ならない保証もないけど、保証はかけた人にしか与えられない。
 


だったら行動して示して見せろ。



俺からたった一人の家族を攫って行くなら。



「雅風……」



「あとで滝篠教授の部屋の掃除手伝えよ」
 


壱星が一瞬固まった。


これは壱星封じか。
 



理波ちゃん、と名前で呼んで、手を差し伸べた。



繋がれることが当たり前だったこの手。
 





放すとき。




「雅風が親みたいね」
 



ふと、莉音がそんなことを言った。


え?