刹那が、「ここ病院!」というツッコミが上手く決まるフリのような勢いで扉を開けた。 「刹那ここ病い……」 俺がここは言っとかないとなと言いかけた言葉は、白い扉の向こうに吸い込まれた。 「おねえちゃん……」 か細い声。 幼い声。 小さな頃より線の細くなった子。 名前が体を表し過ぎる幼馴染。 「……」 嬉しかった。 「儚! 久しぶり!」 拳を握る余裕もなく、俺は儚に駆け寄った。 刹那とよく似たシャープな顔だちで、刹那より目や口が丸みを帯びている。儚だ。 「ふーおにいちゃん?」