「いちくんが? でも、いちくん、教授には……」 不安そうに見上げる理波ちゃんから離れて、壱星は動作も軽く立ち上がり反対側の襖を開けた。 「教授、いかがですか?」 ガラッと開いたそこにいたのは、 「あ――」 大学部社会心理学科教授、滝篠壱晴(いちはる)氏、だった。