「……俺がもっと早くに、理波ちゃんをあの家から放してやっていればよかったのに……」 あの鍵のない牢獄みたいな家。 理波ちゃんをあそこに繋いでいたのは、 「ふー。懺悔は後だ。今は理波ちゃんの無事を確認するのが先」 ぺしっと頭を叩かれた。 気持ちが一気に目の前に戻った。 「ああ……」 真っ直ぐ続く道の先の、理波ちゃん。