白い闇に囚われてー刹那の風花ー【完】



「理波ちゃんの熱はすぐ下がるから安心しろ」



「琴吹わかるのか?」
 


俺より早く復活していた壱星。



打たれ強いのかな……。




「妹が病気がちだから医療関係の本は読み漁ってね。風邪の症状はないし……滝篠くん、ちょっと」
 


ちょいちょいと刹那が手招きをした。



「……………」



「……」
 


何かこそこそやっている。



「理波」



「うん?」



「大丈夫だ、すぐに下がる」
 



そう言って、理波ちゃんの頭を撫でた。