白い闇に囚われてー刹那の風花ー【完】



「滝篠? 何?」
 


壱星が理波ちゃんの腕を引いたのだ。



「それ誤解だ。理波は雅風の姉だ」



「姉ー? 何言ってんの滝篠。それはさすがにないって」



「てか何で滝篠がそんなこと知ってんだよ。仲良かったっけ?」
 


野次がすごい。



もうこれは俺が出て行ってもいいよな?
 



誰に宛てるでもなく問いかけて、自分で肯く。




「お前ら
「だから! 理波は雅風の姉で俺の恋人だ!」
 



え。
 


俺が口を出す前に壱星がキレて、理波ちゃんと壱星、別れていた二つの影がくっついた。



………………。