白い闇に囚われてー刹那の風花ー【完】



「刹那、それは言い過ぎだ」
 


どんだけ大問題が勃発していたんだ。



いや大問題だけどな。



「そうなの? 滝篠も、そう?」



「ああ――」
 


肯いたのを見て、莉音はやっと表情を緩めた。



「そう、ならいいけど。あんまり騒ぎになることしないでよ?」



「悪かったよ」



「ほんとよ――あれ? 誰?」
 


ふと、莉音が理波ちゃんを見た。



「理波ちゃんだ」