「雅風! 刹那、滝篠! 何やってんの! 乱闘だって⁉」
陸上部のユニフォームを着た莉音が血相変えて走って来た。乱闘?
「どしたんだ、莉音」
刹那が首を傾げると、莉音はキッと俺たちを見た。
「通報があったのよ! 雅風と滝篠が喧嘩してるって。したら本当に騒いでるじゃない。何事? ガチで喧嘩?」
あー、と……俺は壱星と顔を見合わせてしまった。
あっちもあっちで困っているようだ。
喧嘩……ではないけど、騒ぎまくってしまったし……。
「喧嘩じゃない。ふーと滝篠くんのこれからをかけた話が勃発していたんだ」
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