白い闇に囚われてー刹那の風花ー【完】



恭輔はさっと部活の顔になって、鞄摑まえて飛び出して行った。



「悪いな、諒平」



「いや、ほんとに遅刻するかもしれないから言っただけだ。俺も行くわ」



「おう。またな」
 



恩着せることもない。



サッパリしてるなー。




「刹那、行くか」



「おう」
 


刹那と一緒に帰る、二日目。
階段を降りながら刹那が訊いてきた。




「理波ちゃんって大学で何やってるんだ?」



「心理学」



「と言うことはカウンセラー志望?」



「いや……そうではないらしい」