「幼馴染な話だ」 理波ちゃんのこと――からまつわる俺の家庭事情は、正直知っている奴以外には知られたくないので、高校からの友達である恭輔は一蹴した。 申し訳ないけど、立ち入ったって気持ちのいい話でもない。 「ちー。お前らの幼馴染感すごいもんなー。雅風があんな 「恭輔、部活遅れんぞ」 諒平が恭輔を摘み上げた。 諒平は小学校から同じだから、三者面談にも来ないうちの事情をなだらかに知っている。 だから横槍を入れてくれたんだ。 「行くわ。じゃあな、雅風、刹那」