白い闇に囚われてー刹那の風花ー【完】


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「ふー、約束はいつだ?」



「今日だ」
 


ホームルームが終わって、刹那が飛びつくようにやってきた。



俺は笑みを含みながら端的に答えた。



「今日か! さすが仕事早いな!」



「俺じゃなくて、今日は理波ちゃんいるって言ってたからな」
 


刹那の言う『約束』とは、昨日の言った理波ちゃんに逢う時間を作ることだ。



「何の話?」
 


恭輔が食いついてきた。



うーん……あんまり知られたくないなあ。
 


うちめんどくさいからなー。




一瞬言葉を考えた。