学際は同じ日に終わるわけで、しかもあいつはクラスの花形にされているから抜けられるわけもない。 「誰か呼びたいのか?」 タオルを頭に巻いている野球野郎諒平に問われて、答えあぐねいた。 「いや、みんなで楽しみたいんだよなって思った」 「あー、雅風病が出たな」 雅風病? 何だそれは、と訊く前に、諒平が愛璃に向いた。 「雪野、委員長に一つ訊いてもらっていいか?」 「うん? 何?」 諒平は愛璃とこそこそ話している。 何言っているんだ? 暗幕を持ったまま突っ立っていると、さっと消えた。