それだけ言って、名を呼び返すこともなくさっさと行ってしまった。 うーん。クール。 「あっ、雅風遅い!」 室内で作業中だった恭輔に見つかった。 「早くしないと委員長に怒られるよ! 俺が!」 「わりかったよ」 恭輔がちょっと興奮している。 委員長の采配で役割が決められ、それがまた適材適所だったので、任されたという信頼への重責がある。 恭輔は更に班長でもあるので、人一倍感じているのだろう。 いつもふざけている恭輔を長にするあたり、莉音は強かだ。