白い闇に囚われてー刹那の風花ー【完】



滝篠は俺みたいにすぐに感情が起伏しないから、話を聞くのも聞きやすいと思う。




「未渡は……言ったけど、変なとこに拘って来ないから話してても楽なんだ。――って言っても、嫌味とかじゃないからな」



「滝篠がイヤミ言うことないってわかってるよ。拘るって、因縁つけられたりするのか? それで対人が苦手?」
 



こいつ、そらもう美形だから同性から見たら反感買ったりもするのかもしれない。



それでなくても成績トップの何でも出来る奴だ。



好感ばかりもたれることもないんだろうな。




「何だか知らないけど、前からノート盗られてコピー出回ってたと思ったら、クラス全員に謝られて放課後に勉強会? させられたり、妙な質問ばかりされたり……化粧水って何だ? 髪切りなんか家から近いとこしか行っていない」




「えと………た、大変だな、お前……」