「お、気に入っていただけたか。勿論。こちらこそありがとな。また」 「おやすみ」 「おやすみよ」 刹那は伊達っぽく言って、手を振り、扉を閉めた。 俺は何かに惹かれたか――引っ張られるように天上を仰いだ。 空でいっぱいだった。 「……理波ちゃんの彼氏、かー……」 そういうの、いても不思議はないんだよなあ……。