白い闇に囚われてー刹那の風花ー【完】



「うん? 何か言った?」



「いや、何でも。ふー、理波ちゃん帰って来たし、家にいた方がいいだろう。私は一人でも大丈夫だから」
 


刹那がやっと俺を見た。



……この野郎、俺と随分態度が違うじゃねえか。


丸一日以上いらんヤキモキしちまったじゃねえか。



「駄目だ。お前も一応女子っぽい格好してんだから危ない。家は鍵かければいいんだから、送ってく」
 


刹那は、性格がかなり男らしいと思うんだ。
 


でも、やっぱり女子なわけで。
 


夜に一人歩きなんかさせられるか。