「理波ちゃん!」 「うおっ? お、お客さん……?」 ……何でこいつ、俺にだけあんな態度とったんだよ。 靴も脱いでいない理波ちゃんの手を取って目をキラキラさせていやがるよ。 理波ちゃんは突然のことにぽかんとしている。 「えっ、まさかふーの彼女⁉」 とんだ誤解を受けた。 俺はすぐさま訂正する。 「違うよ理波ちゃん。憶えてない? 刹那だよ」 「せつな……? ! せつなちゃん⁉」 一瞬の間を空けて、理波ちゃんは目をまん丸に見開いた。 ……憶えていたんだー。