それから、あたしは必死で仕事をした。 メーカーに電話をかけたり、使えなかったツールを起動してみたり。 何とかして、中谷を超えてやろうとした。 いや…… 超えてやろうじゃない。 本来なら、あたしが超えているのが当然なのだ。 その間にも、 「中谷、よくやったな」 とか、 「中谷、次の仕事も頑張れよ」 なんて話が聞こえてきて。 あたしのイライラは増えていくのだった。