...蒼真もわたしの幸せ、願ってくれてたんだね。
わたしに昔悪いことしたって、そんな罪悪感からかもしれない。それでもいい。嬉しかった。
「雪葉はその人との結婚は?」
「考えてるけど、蒼真と同じ、お金の問題。でもいつかは結婚したいなって思ってるし、そんな話もするよ」
「そっか。じゃあ上手くやってんだな」
「へへ、そっちもね」
そう笑ってまた一口、グラスの中の飲み物を飲んで、思い付く。
「あ」
「...?」
言葉をひとつこぼして、小さめの鞄から1枚の紙を取り出し、蒼真のグラスを持っていない方の手を取ってその上に紙を乗せた。
不思議そうな顔の蒼真に、説明をする。
「わたしね、今写真館で働いてるの。もし良かったら、結婚式のカメラマンも予約できるから、電話して」
わたしの今の仕事。
それは、写真館のカメラマン。
蒼真は、手に持たされた紙切れを見つめ、そうして今日いちばんの驚いた顔をする。その表情はわたしの予想的中で、にんまりと笑った。

