やっぱり結婚って、憧れる。周りがしていくたびに、その憧れは強くなっていく。
「お前は?」
「ん?」
「彼氏...とか。いねぇの?」
そう問われ、ふっと蒼真を見上げた。彼の視線は、何もつけられていないわたしの両手へと向けられていた。
それに気づいてわたしはふっと笑う。
「...指輪が必ずしも指につけられていると思ったら間違いだよ」
そう言って、わたしは今日着てきた襟付きのワンピースの下に隠れていた、ネックレスをだし、見せる。彼の目は少しだけ見開かれた。
ネックレスには、光る銀のリング。
「いるよ、大事な人」
次はわたしが、幸せな顔をする番だ。たぶん今わたし、さっきの蒼真と同じ表情だと思う。自分でもわかるもの。
その人の事を想うと、胸がいっぱいになるから。
「そうか。...幸せそうで、何よりだ」

