オレンジの片想い


あ、と思った。



「こなつ、ちゃん」




______なんで、会っちゃうのかなあ。


彼女と出会すと、いつも自分の醜いところが露骨になってしまうから、あんまり会いたくないのに。


小夏ちゃんのこと、嫌いなんじゃない。

ただ、羨ましい。


いまだって、蒼真の隣にいられるのだから。



「雪葉と陽翔?お前らここで勉強してたのか。旧校舎の方だから人いねえと思ってたけど、お前らだし良かった」



あ、ここ、旧校舎なんだ。

言われて初めて知る。だからこんなに人いないのか。言われてみれば本の整理の仕方とかも荒い。


それを思ったのはわたしだけじゃなかったみたいで、陽翔が口を開く。



「ああ、ここ旧校舎だったのか。で、蒼真...隣の子って彼女か?」



おおおあ!あ、陽翔さん.....!

単刀直入なその問いに、蒼真はわかりやすく動揺して、あたふたしている。その横で、きょとんとしている小夏ちゃん。



「ち、違う.....友だち、だ。お前らこそ、付き合ってんのか?」



わかりやすすぎる蒼真の反応に、陽翔もわたしも思わず笑う。



「いや、俺らも同じだよ」