オレンジの片想い


「ちょうど単語プリント残ってるからあげようか」



「え、もう間に合って...」



「ないよな」



「..........ありがたく受け取らせてもらいます.......」




先生と蒼真の会話に笑いが起こる。わたしも吹き出してしまった。




「あー...俺英語嫌い...」




座るなりそう呟く蒼真に、また笑ってしまう。たぶん和訳写したこと、先生に疑われてそう言ったんだろうなあ。それにしたってなんて言い訳だ。結局は怒られ...というか呆れられて、笑われてるし。




単語のひと塊を記号として認識か。それもありかも。でも意味がないのは確かだけどね。




「蒼真の斬新な単語の覚え方を知れてなかなかおもしろかった」




「あれは和訳完璧だって言われてばれないようにするためだ」




「似た単語が出てきたら終わりだね」




「そん時は勘で...って何言わそうとしてんだよ」




「あはは、勘って!認めてるじゃん」




「いや....勘が使える知識もねえけどな」




「えっ。なんかごめん....」




「そんなかわいそうな子を見るような目するなよ」




「じゅうぶんかわいそうな雰囲気醸してたよ」




「俺は英語ができなくても立派に生きてるぞ」




「そこいばれるとこじゃないけどそうだね」