オレンジの片想い


何を、とも言わずに応援してくれる咲歩の優しさはわたしの中にすっと染み込んでくる。



わたしはわたしのペースで。ダメな所ははっきり言ってくれる。そんな咲歩が、なんだかんだわたしは大好きなのだ。



ストレートすぎて突き刺さる事もあるけどね。



そんな、友情の温かさに浸っている時に隣から大声が。



「はーっ、写し終わったー!」



わたしも咲歩もビクッと肩を震わせた。



「.......びっくりしたー。いきなりでかい声出さないでよ」



「えー?だって写すのしんどかったし」



「たったの5分じゃん」



「5分間の密度が濃かったんだよ」



「そんなに和訳多くなかったけどね」



「うっせ!俺には多いんだよ!」



「あはは、ばかだ!てかノート、返してよ」



「おー、忘れてた」



「何自分の物にしようとしちゃってんの」



「はは、ごめんって!はい」



渡されたちょうどその時、チャイムが鳴った。みんな一斉に席について静かになるのでそこでわたしたちの会話は途切れる。



"ありがとう"もないし....!



それを不満に思っていると、英語教諭が入ってきて、早速和訳したノートのページを開く指示を出した。




その開いたページの右端、付箋を見つけて思わず隣を見てしまった。