「あのさ……放課後もう一度、中尊寺へ付き合ってよ」


ふいに僕は、潤に伝える。


話題を変えるためと目的を果たすために。




「ん!? 毛越寺の方を案内すればいいのか?」



「うん。それと先日に案内してもらった所も、もう1度観たいんだ」



潤は、優しく僕の頭を撫でながら「わかった」と言って笑顔を向けた。