少年陰陽師 奥州平泉奇譚

よろめく体を何とか支えようとする僕を、件寂円「源義経」は嘲笑うかのように僕の両肩を掴んだ。




「お前が、精気に飢えているのは知っている。

体力の消耗が激しいこともな。

どうだ、吸うか?」




僕は、件寂円の誘惑に負けそうになる心を振り払い、両肩を掴んだ件寂円をありったけの力を込めて、押し剥がし蹴り飛ばした。




彼の精気を吸えば僕は、僕でなくなる!



思いながら、件寂円が体制を崩している隙に、慌てて部屋を出て扉を閉めた。



扉ごしに件寂円の勝ち誇った高笑いが聞こえる。




僕は、件寂円の高笑いを聞きながら、その場にしゃがみこんだまま動けなくなり、気を失ってしまった。