少年陰陽師 奥州平泉奇譚

手柄を挙げながら虐げられ、力を持ちながら利用され、夢を果たせなかった者の無念が、人のみならず自然をも破壊しようとしている。




「あの辞世の句は嘘、偽りだったのか!」



僕は、思いきり叫んだ。




「持仏堂で炎に囲まれ、逃げ場を失い自刃し果てる刹那、俺は全てを呪おうと誓った。

俺を陥れた景時を、俺を裏切った泰衡を、そして俺を散々利用したあげく討てと命じた頼朝を、義経追討の院宣を下した後白河を!


俺は兄と共に天下をと願った。

なのに……。

だから、俺は俺の夢を奪った奴らと世界をこの手で破滅させようとな」