少年陰陽師 奥州平泉奇譚

「鍵?!──――黒龍……」




件寂円、源義経の顔に微かに緊張が走ったように思えた。




「ふっ……さすがは戸隠の陰陽師」




件寂円は憎々しげに僕を睨み、不気味な笑い声をあげた。



怪異が徐々に、1つに繋がっていく。



絡まった謎の鎖が、次第に1本の真っ直ぐな鎖へと形を変えていく。




と同時に気の乱れは強まり、気力と体力の消耗が激しくなる。



精気を保てる間隔が、少しずつ狭ばまっている。




時間がない……。



不安と焦りに背筋が凍り息が止まりそうになる。



人の思いの成すこと、怒り恨み、悲しみからなる怨念の恐ろしさを僕は、ひしと感じた。