少年陰陽師 奥州平泉奇譚

「義経の『蝉折の笛』は、摩尼を納めれば必ず姿を表す」




「その場所が、運動場の桜の木なのか!」





「たぶん……ね」




僕は、答えながら倒れこむようにベッドに潜り込んだ。




「ッたく、弱え~な」



口では言いながら、八雲が心配してるのが伝わる。




数ヵ月間も雨が降らない平泉で、気の乱れと五行の乱れを感じひどく弱ってる僕。




本来なら僕は、式神として陰陽師である八雲の補佐をし八雲を守るのが仕事だ。



なのに調伏しかできない落ちこぼれ陰陽師、八雲のために陰陽師の役目も式神の役目もしなきゃいけない。



僕が、じっとしてても体力消耗するほどヤバイ状態なのを八雲も少しは気にしているのがわかるから、僕は何も言わない。




「俺が、いたらないばかりにお前には無理させてるな」


八雲は、すまなさそうに言い、僕の寝てる側に座り込み、観光案内のパンフレットと平泉の地図をお復習するようにみつめた。