少年陰陽師 奥州平泉奇譚

「終いか?」

がっかりしたような八雲の声。

僕は咳込みながら頷いて、左手にサポーターをつけ力を封印した。


「……八雲、気持ち悪い」

僕は頼りなく呟く。


「しょうがないなあ~」

八雲は舌打ちをする。



「……ごめん」


──呟く僕に八雲は、謝ったりするなと笑った。


八雲と別れ保健室。

呉前静香先生が窓越しに外を見ている。

運動場の隅に植えられた桜の木を淋しそうに見つめながら、ため息をつき僕に話しかけた。