「セーユを使った解除方法です…クリスタルの波動が読み取れるあなたでしたら、出来ると私は思うのですが…どうですかね〜?」

「…クリスタルの波動と逆の波動を奏でて、相殺するやり方ですね…結界破りと同じ原理です。私の演奏に、陛下ほどの浄化能力はありませんが…やれると思います…」

「だそうですよ〜陛下…」

ルドは微笑むと、フレイルを見た。

「…ロイズ、私と一緒に、行ってくれませんか?」

フレイルは真剣な顔をすると、国王としてロイズに頼んだ。

「…陛下も行かれるんですか?」

「はい…」

ロイズは少し考えると、答えた。

「…出来るかどうか分かりませんが、やってみます…」

「ありがとう、ロイズ…」

フレイルはそう言うと、涙ぐんだ。

「ただし…」

「え?」

「特訓が必要です…」

「もちろんです…!」

「徹夜になりそうですね…」

はぁ…とノイエが、ため息をついた。

「え…?ノイエ副官もですか?」

「ええ、陛下と組ませて頂く事になりました…ロイズ、ご指導よろしくお願いします」

「…がんばります…」

ロイズは眉間にしわを寄せると、そう答えた。