「お〜これはこれは…本当に、タツノオトシゴに封印されているんですね〜話には聞いていました…マジェンタ姫とは別の方法で、封印された騎士がいたという話は…」

シアンは目を見開くと、ラギをジッと見つめた。

「挨拶は、それでいいだろう…時間がない。結界班が、ギリギリで封印を押さえている状態らしい…ラギ、聞きたい事があるのだろう?」

イースは向かいのソファーに座ると、鋭い視線をラギとシアンに向けた。

「ああ、そうでした!シアン殿、封印の儀は、どうされましたか?今、姫の封印が解けかかっていて、大変な事になっているんですよ!」

ラギは小さな体で、一生懸命にたずねた。

「あ…それは〜えっと〜」

シアンが言いおよんでいると、イースが…

「とっとと、言いやがれ…」

と低い声で言った。

「はい!私は確かに、封印の儀を行っていた一族なんですが、これが全く能力がなくて…」

「なんだと?!」

「あらら〜」

「…」

イースとルドがそう言う隣で、フレイルが固まった…