「もうすぐ、この宇宙船も攻められる。
だから早くボタンを押すんだ。
俺はもう後には引けないけど、美菜には死んでほしくない。
生きて地球に帰るんだ、美菜」
どうして、一緒に地球に帰ろうって言ってくれないの?
約束、したのに......。
涙で目の前が歪んで、もう千明がどんな表情をしているのさえ分からない。
ただ涙を流す私の右腕を千明がつかむ。
それと同時にちくっと針のようなもので刺されたような感触があった。
いたっ。なに?
......あれ?
なんだか、こころなしか体が楽になってきた気がする。
けれど、千明に突き飛ばされ、走り去っていく彼の姿を見たら、体の調子なんて頭から消え去ってしまった。
「待ってよ!
一緒に地球に帰るって約束は!?ねえ!
ちあきのうそつき!ちあき......っ!」
今出せる最大限の声で千明を呼ぶけれど、一度も振り向いてくれず、ついにその背中が見えなくなった。
私には生きていてほしいと願うくせに、自分はどうなってもいいの?
だって、あのボタンを押したら、地球に帰っても千明の居場所はなくなるかもしれないんだよ?
だから早くボタンを押すんだ。
俺はもう後には引けないけど、美菜には死んでほしくない。
生きて地球に帰るんだ、美菜」
どうして、一緒に地球に帰ろうって言ってくれないの?
約束、したのに......。
涙で目の前が歪んで、もう千明がどんな表情をしているのさえ分からない。
ただ涙を流す私の右腕を千明がつかむ。
それと同時にちくっと針のようなもので刺されたような感触があった。
いたっ。なに?
......あれ?
なんだか、こころなしか体が楽になってきた気がする。
けれど、千明に突き飛ばされ、走り去っていく彼の姿を見たら、体の調子なんて頭から消え去ってしまった。
「待ってよ!
一緒に地球に帰るって約束は!?ねえ!
ちあきのうそつき!ちあき......っ!」
今出せる最大限の声で千明を呼ぶけれど、一度も振り向いてくれず、ついにその背中が見えなくなった。
私には生きていてほしいと願うくせに、自分はどうなってもいいの?
だって、あのボタンを押したら、地球に帰っても千明の居場所はなくなるかもしれないんだよ?