自分の能力に疑問を抱いてしまうけど、御堂先生はあっさりとしか答えてくれないし......。

私の質問に答えると、御堂先生はさっさとパソコン作業に戻ってしまう。


仕方ないので、ため息をついてからベッドにゴロンと横になる。

あーあ、点滴って一時間以上かかるからその間暇なんだよね。

話相手でもいたらいいのに。



「ミナも食べる?」



横になって天井をじっと見てると、アメジスト色の目が上からのぞきこんでいた。

体を起こすと、彼の手に持っていたフォークに突き刺された肉を口元に押し付けられる。



「......なんでここにいるの?」


「ああ、俺たちも今日から君たちの仲間になることにしたんだ。よろしくね」


「そうなんだ、よろしく......、ってなるわけないよね?
今日敵同士だった人と」



リンレイといい、人を殺しかけておいてそう時間もたってないのに、仲間だからよろしくって、いったいどんな神経してるの?

話相手は欲しかったけど、こんな話相手はいらない。


......焼き肉は頂くけど。

消耗しきった体の欲求には勝てず、にこやかに笑っている犯罪者の手からフォークをとって、それに刺さった肉を食べる。