天然ダイヤとイミテーション・ビューティー ~宝石王子とあたしの秘密~

 最高評価はFL(フローレス)。
 10倍拡大で観察しても、内包物や表面傷が全く見つからない。

 次に高評価なのはIF(インターナリーフローレス)。
 10倍拡大で観察して、内包物は無し。ただ若干、表面傷が認められる状態。

 次、VVS1・VVS2。
 10倍拡大でも発見が困難な包有物がある状態。VVS1は、VVS2よりも評価が高い。

 お次はVS1・VS2。
 10倍拡大で、発見がやや困難な包有物がある状態。

 次がSI1・SI2。
 10倍拡大で、発見が容易だけど肉眼での発見は困難な状態。

 次がI1・I2・I3。
 肉眼でも発見できる包有物がある状態。


「エンゲージリングとして良く出回っているのは、VS2くらいまでかな?」
「低いクラスのダイヤって傷が多いってことですもんね。それをエンゲージリングにするのは、ちょっとなー」
「その通りだね。さて、お次はカラット。つまりこれは単純に重さだ」


 1カラットは0.2グラム。ダイヤモンドは少数第3位まで表示する。
 ダイヤモンドは大きいものほど産出が希少なので、カラット数が大きいほど高評価。
 因みに、だいたい0.1カラット以下の小粒なダイヤモンドは「メレーダイヤモンド」と呼ばれ、メインストーンを引き立てる為の飾りによく使用される。

「そして最後はカット。形状、研磨だね」

 原石状態のダイヤモンドは、はっきり言えばぜんぜん綺麗じゃない。
 ダイヤモンドを美しく輝かせるためには、どうしてもカットと研磨が必要になる。

 評価対象となるカットは、あの一般的な、丸い形のラウンドブリリアントカットだけ。
 それ以外の形はファンシーシェイプと呼ばれて、評価対象外になる。