「14年も前のことなんて、覚えてな―― 「待って、どうして翔子のこと知ってるんですか。」 そう。彼女はさっき、"翔子が1歳の時" と、馴れ馴れしく言ってた。 やっぱり、この人は何か知ってる――! 「何でかって?そんなの当たり前……」 しんと静まり返る放送室。 動かない雲、止まったままの鳴らない秒針。 両者、黙ったまま――。