幸せにしてあげたい







「すいませーん。ビーチボール貸してくださーい。」




海の家の奥から店の人が出てきた。



「はーい。あら中学生?」



「はい。そうです。」



「あそこにいるのが彼氏さん?」



「え、あっ、まあ、そうです...」



人から彼氏と彼女って意識されるとちょっと恥ずかしい。



「はい、ボールね。」


ボールを手渡された。


「ありがとうございます。」



「はーい。楽しんでってねー。」




ボールを受け取ってやなの所に向かう。